別荘での二拠点生活にはお金が掛る
二拠点生活に憧れる方も多いかと思いますが、
山奥の格安別荘をサブ的な生活の場にしてみた場合、それは成立するのかという点について自分なりの考えを紹介したいと思います。
中古の別荘は
100万円を切る値段で売りにだされていることもあって、中には
80万円で購入したというような記事を見かけることもあります。実際に不動産屋のホームページを覗いて見るとそんな値段で売りに出されているのでこれ自体はウソではないと思います。
ただ、安いからといって
住むつもりもないのに購入するは、
ちょっと待った!とも言っておきたいのです。つまり二拠点生活のようなイメージで手を出すのは要検討ということです。
まずお金の話なのですが、表示価格が80万円だとすれば、不動産屋の手数料に25万円ほど。実際には100万円は超えてしまいます。そしてガス、水道、電気、これらの基本料金で月額1万円弱、管理費で4,000円(合計で年間17万円)。
イメージとしては
100万円で購入して年間の
維持費17万円程度で別荘を持つような形かと思います。お金を使わない生き方とは真逆にも感じられますね。
年間17万円の維持費は
住むとすればBライフとしても成り立つ格安な住居なのですが、別荘として考えてみると
決して安くはないと思うのです。
二拠点をもつことへの憧れはあると思いますが、
使用頻度を考えてみれば、その所有が自分にあっているかどうかは明確にもなってきます。
例えば
10年間使うとして
年に5回ほど各2泊3日滞在するケースで考えてみると、
毎年10泊程使用することになると思うのですが、この場合、
一泊あたりに換算してみた金額は、(100万円/10年間+17万円)/ 10泊 =
2万7千円。
一泊が2万7千円にもなってしまいます。使用頻度をもっと上げて
年10回(ほとんど毎月一度は使う)としてみても、
1万3千円。
年に10回別荘に来て20泊する。これだけ泊まってもまだ
旅館に泊まる方が安いのです。旅館なら美味しい料理も沢山食べられますし。
もちろん
週末に使うような頻度の高い用途であれば
問題はないと思います。
複数人で所有したらどうか
では複数人、例えば
3人ほどで別荘を所有したらどうでしょうか。1万3千円/3人 =
4千300円(一泊)。これで何とかペイしそうなギリギリのラインような感じかもしれません。ただ毎年20泊もするかどうかは少々疑問ではありますが。
実は僕がまだかなり元気だったころ、頻繁に
伊豆へ釣りに来ていたのですが、その時、数人の仲間でこんなことを真剣に考えていた時期がありました。
しかしそのころでも
年に5泊もすれば多い方で、金銭的にはまったくペイしないという結論になったことをよく覚えています。
複数での所有は自由度が下がる
それと、この山奥の別荘に暮らしてみて明確に分かったことなのですが、
家を所有する目的ってただ寝泊りができるということではないと思うのです。
東京の
アパートを窮屈に感じていた理由のひとつに、
何一つ改造、改装してはいけないということがありました。
何ひとつやりたいように出来ない。それはアパートを退去するときは元の状態にもどさなければならないから。だから
棚を一つ作る程度でも躊躇してしまいます。
ここはそれが完全に自由です。自分の好きなように改造して構いません。
大きな穴を開けても良いし、ドアをぶち壊してもいい。場合によっては部屋を増設しちゃっても誰からも文句を言われることはありません。
こんな
改造欲をかき立ててくれるのも
格安中古別荘かと思います。そして実際、それはとても楽しい工程でもあるのです。
だからもし
複数人で所有してしまうと、自分の好きなように、
好き勝手に改造するなんてことも
難しくなってしまうかもしれないのです。割と、いや、
かなり窮屈な選択のように思えます。
長期不在にする問題点
山奥の別荘を本当に別荘として使用する場合、一番問題になると思われるのが
湿度です。この湿度によって
カビが発生します。僕が今住んでいるこの家は3年間ほど人が住んでいなかったと聞いています。
前のオーナーは近くのマンションに住んでいるので頻繁に来ていたようなのですが、とにかくカビ臭くてしかたがありませんでした。
カビ臭さというのは1,2時間くらいの滞在ではなんとかなるものなのですが、
一日中いると本当に気持ちが悪くなってしまうものです。
人はたいていの臭いには慣れてしまうものですが、カビ臭さには慣れることが出来ません。ですので始めの3ヶ月間くらいはこのカビ臭を取り除くための戦いとなりました。カビ臭さは
カビそのものを取り除かない限り消えないのです。
ですので、数ヶ月に一度しか滞在しない場合、まず、必ずカビが発生します。そしてその臭いは数日滞在して掃除をしたくらいでは取れません。ですので自然と足も遠のいていってしまうのではないかとも思います。
カビ臭さを撃退した話はこちら→
中古物件、古い別荘特有のカビ臭さの撃退方法
結論
そこで結論なのですが山奥の格安別荘を
年数泊の使用頻度で
二拠点用に
手に入れることは辞めておいた方が良い、ということになります。
格安別荘は住んでこそだと思います。もしくは将来的に住む。住む予定がないのであれば、安いからといってうかつに手を出さないことをおススメします。
最適な二拠点の形
別荘を二拠点生活の対象にすることに関してはいささか否定的な内容になってしまいましたが、二拠点自体には僕も今だ憧れを持っています。
そこで一番良いと感じているのが
1ヶ月単位で滞在できる簡易的な滞在スペースを確保すること。
ツィツターのフォロワーさんに、ぐっさんという方がいるのですが、この方が
沖縄の那覇で開いている
下宿屋は個室30,000円/月です。保証金、清掃代、光熱費等のよけいな費用は一切かからないとう優れモノ。一日換算では驚きの千円です!
僕自身はまだ行く機会がないのですが、いつか滞在させてもらいたいと思っています。
ホームページはこちら→
沖縄下宿屋 うちげ 那覇店 (残念ながら現在は満室のようです = 人気があるということ)。
年に1~2ヶ月。こういう形での二拠点生活であればお金も掛らないし理想的だと思います。二拠点を考えている方は是非こんな形も一考を。
関連記事
別荘地の廃屋事情について考えてみた
働かないで生きる、お金を使わない生き方
次の記事→
急な傾斜地でも段々畑なら野菜を育てられる