2019年3月6日水曜日

将来の夢は隠居と言っていた小学生

将来の夢は隠居と言っていた小学生


小学校の時の卒業文集に「将来の夢は隠居」というタイトルの陰気臭い内容を淡々と綴っていた子がいたことを思い出しました。確か高木くんという頭が良くてスポーツも出来る人気者でした。




「社会に出てお決まりの仕事をこなして少しお金を貯めて草々に隠居。庭の盆栽でもいじりながら、毎日平々凡々と暮らして生きたい」という内容だったと記憶しています。



この時はもちろん僕も小学生で、その内容には全く理解も共感も出来ませんでした。アホな事を書いているっと思ったくらいだったと思います。



ただ他のクラスメイトとは異質だったということと、彼のポジティブなキャラクタとのギャップが大きかったのでよく覚えています。


今朝のツィート



隠居とはそもそも何?


隠居ってそもそも何なのでしょうかね。隠居という言葉を多くの人がマイナーなイメージとして捉えているかと思います。まずは表舞台というものがあって、そこから退くというようなイメージ。



と、いうことはきっと、人はこの世界に対して「社会での活動や労働、努力、根性、成功、お金儲け、出世」というようなものを自分のメインストーリーだと観ているということなのかと思います。




高木くんは小学生ながらにして、このメインストーリーを見切っていたのかもしれませんね。そんなの別にどうでもいいやぁ的に。



今僕自身、Bライフと称した働かない生き方、お金を使わない生活という隠居の身にあるわけなのですが、小学生高木くんの語った夢は実は、これはこれでありなんじゃないかとも思っています。



ただ、学校の先生がこの作文を読んだら、きっとこんなことを言うのではないかとも思います。



「これからもっとやりたいことが見つかるはずだよ。チャレンジすることこそが人生なんだし、誰かを目標にして頑張ってみようよ」



良く出来た回答なのではないでしょうか。まだ小学生くらいなら、これくらいでイケるとも思います。特にチャレンジすることが人生なのだというフレーズ。これは絶大です。これさえ信じていれば、大抵のことはやれてしまいます。



チャレンジこそが人生


思考はポジティブであるべきだと思います。チャレンジもどんどんした方がよい。出来なくて元々。失敗してもいい。これは今でもそう思っています。でも人にはそういう言葉のイメージを全く受け付けつけられくなる時もあるとも思うのです。




チャレンジ、チャレンジと言われても苦しいだけで何の力も沸いてこないかもしれません。それならばむしろ、隠居みたいな世界もあるよぉ~、別にみんながみんなチャレンジしなくてもいいんだよぉ~っと言ってあげた方が、元気になるような気もするのです。



無理なチャレンジなどしなくても良い。これからは小さなチャレンジにしていく。そしてこの状態を一旦、小さな隠居と考えてみたらどうでしょうか。物理的に隠居の構えをするのではなく、隠居的なものの見方に切り替えてみる。



大きな目標や人生の意義。そういう小難しい考えを一旦捨ててしまって、こころに過負荷のかからないような人生の捉え方をし始めてみる。すると何かが変わるかもしれません。



自分のこころを軽く出来れば、生きていることへの楽しさも増すようにも思います。そんな風に生きていたら、その内、自発的に大きなことにチャレンジしてみたくなることがあるかもしれません。もしそんな時が来れば是非チャレンジしてみてください。



そしてそれでもなお、物理的にも隠居が良いのだっという感覚が強まっていくようであれば、その時はそれも選択肢のひとつだと考えてみてもよいと思います。実際隠居Bライフは結構楽しいですから。



ただ、まずは大きなチャレンジなどしなくったって良いのだということ。ここを押さえてみてはどうでしょうか。



隠居の身ながら少し提言してみたくなりました。



そんな隠居者の本日の小さなチャレンジは畑作業。作りかけの段々畑にジャガイモとアスパラガスを植えただけ。たった20分の作業でしたが、これで十分。十分疲れました。


ボールみたいのがジャガイモ

薄気味悪いモジャモジャがアスパラの根

隠居と家族

隠居したことで得られたものは端的に「自由」です。何をしても良いししなくても良い。この世界は本当に甘味な世界で、まぁ別の言葉で言えば自堕落な世界。


しかしこの心地良い世界に身を置くには前提条件があるような気もしています。それは独り身であること。


僕は結婚をしていたし成人している子供も二人います。もしその家族の形を保持したまま隠居という形を選択していたとしたら、アウトだったのではとも思っています。




これからもあまり根詰めずに出来ることだけ。軽く軽く生きていこうと思います。




次の記事→
働いていなくても社会とのつながりは持てる




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働かない生き方、お金を使わない生活



16 件のコメント:

  1. 高木くんの文集の内容は寝太郎氏と同じですねえ。寝太郎氏の本で読みました。
    やっぱりそういう子ってそれなりに高学歴なんですかね?高木くんはその後どうなりました?

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    1. Bライフライフさん、こんばんは。
      そうなのですか。寝太郎さんも子供のころから、そんな感じだったのですか!やはり頭が良い人というのは、他の人よりも先回りして世の中の仕組みとか、理屈のようなものを掴んでしまうのでかもしれませんね。


      僕の場合、最近になってそれが訪れたのですが(笑)。


      高木くんには高校生のころ一度偶然会いましたが、より一層冷めた感じがしたように記憶しています。

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    2. shigeさん、こんばんわ。
      返信ありがとうございます。
      寝太郎氏の幼少期の夢は、植物だか昆虫だかの学者になって自分の好きな研究をしながら晴耕雨読、動物に囲まれて暮らしたい、だったかな? 今その本が手元にないので正確ではありませんが。
      で、たぶんその理想に一番近いのは本人よりも、秩父で彼女作って一緒にカフェ経営してるHさんのような気がします。特に動物に囲まれて、の部分が。

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    3. 僕も動物に囲まれた暮らしには憧れています。どこかへ泊りがけで出て行くこともなさそうだし、少しずつ一緒にいてくれる動物達を増やしていけたらと思ってます。秩父のHさん、楽しそう。

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  2. いずれにしても、チャレンジも隠居も、どちらでも良いという選択肢が普通に受け入れられることが大事だと感じます。
    特に若いときは、世の中の価値観がどうしても先入観やバイアスになるので、、
    自分が居心地のいい時間、幸せに感じる時間を増やすためには、どうあるべきか、、、
    最近、色々なことを経験し、他人の目とか他人との比較を排除し、内在的なもので自分が幸せに感じれることを大事にしようと思ってます。
    私も子供の責任を果たしたら、私も隠居します。

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    1. ホソカワさん、こんばんは。
      そうですね。自由な選択が許容される世の中、それが普通であると認識される世の中になっていって欲しいと思います。またバイアスについても強固なものがあるように思えます。知識とか理解という領域ではなく、潜在領域に深く刻まれているような。

      内在的な心地良さについては、この山奥に移り住んでから、よく考えるようになりました。これからも自分のこころに正直に生きたいと思います。

      コメントありがとうございます。

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  3. ある意味Bライフもチャレンジですよね。
    小さな隠居にチャレンジすると言いましょうか。
    ここで言うチャレンジとは世間で言うそれとは意味合いが違って自発的に納得してワクワクするチャレンジは心と身体に良いでしょうね。
    対して寿命と心をすり減らしながら取り組む競争のチャレンジはいずれ破綻を生むんでしょうね。
    無理なく無駄なくムラなく温和に人生を送れれば最高ですね。

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    1. トピアさん、こんばんは。何かをすり減らしながらという表現はとても的を得ているような気がします。無理やり設定される業務目標やチャレンジ的な計画に載せられてしまって、身動きが取れなることって多くの人が経験していることなのではないでしょうか。自分の意思かどうか、この辺は難しい話かとも思います。

      僕もBライフはチャレンジだと思います。いろいろな形態があって、やってみてその厳しさに始めて気付くということも多いような気がします。

      軽く、軽く、が良いと思います。

      コメントありがとうございます。

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    2. 今回の話は特に面白いです。
      トピアさんの投稿で、強く感じました。自分と反対からの見方を知る事から、自分の視点がより明確になりました。破綻しない人生はありません。全員死にますから。チャレンジこそが人生だ!の先生の指導はおらにとって正解です。ただ何にチャレンジするかはその人の望みしだい。から揚げ隊長も小屋暮らしから次のブロガー?旅人?自分観察?に変わっています。今にしがみ付くと単調かもしれません。から揚げ隊長の旅は世界に広がっています。かれも最初は小屋は避難場所づくりだった様に思います。それが世界に羽ばたいています。
       小屋にこもりたがる方は世界放浪経験者的な旅人がいます。人の最大の敵は変化する事への恐怖なのかとかんじました。

       しげおさん御本人だけでなく、こういうやりとりを拝見するのは、かなり面白いです。

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    3. こんにちは。コメントありがとうございます。いろいろな見方、考え方、生き方があってこその人生だと思います。チャレンジというものが人類にとっての快感のひとつでなかったとしたら、未だに石器時代をさ迷っていたかもしれません。故に、大きな枠でそれは重要な動力だと言えると思います。一方で、それが無くても自身の生死感を認められてしまう人もいるのかもしれません。人は多くの選択肢から自分の生を歩むことが出来るのでしょう。そうありたいと思います。

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  4. こんにちは。

    過去のDIY記事(結果)について教えてください。

    和室の断熱工事と壁紙張り替え工事「④2018年7月24日 和風で極寒の部屋を洋室で暖かい部屋に大改造」を、うっとりとみていました。

    いま、こちらもペラペラの和室で春を待ち望んでいる状態です。

    貴兄の工事で、光熱費の縮減、もしくは心理的な効果でもありましたでしょうか。

    次の冬までに、チャレンジしてみたいと考えています。

    良ければ、結果をご教示願います。よろしくお願いいたします。

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    1. こんばんは。和室への断熱材DIYは効果絶大でした。この家にはもうひとつ同じサイズの和室があるのですが、そちらはまだ対応してません。試しに一度寝てみましたが、激寒でした。遊びに来てくれる方がいるときは、しかたなくこちらの和室を使うのですが、その場合はエアコンの暖房を付けたままにしてます。

      断熱材を入れた部屋では暖房を使っていません。寝る前にリビングの暖かい空気を入れて朝までそのままです。朝方の外気温との差は5℃ほどあるようです。

      効果はかなりありますのでチャレンジしてみてください。

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  5. 早速のご返信、有難うございます。

    >>断熱材を入れた部屋では暖房を使っていません。
     これは、素晴らしい。
    >>寝る前にリビングの暖かい空気を入れて朝までそのままです。
     これなんか、信じられません。
     当方、関西地方内陸部LDKで寒すぎるトコロでして、冬の場合LDの暖房費に耐えられず8畳和室にファンヒータで寝起きしています。
     いろいろ見ると、二重窓化が一番効果ありまた補助金の可能性があるので効果大とのことで、まだまだ調査中です。
     貴兄はうち窓の追加とかは検討されていないのでしょうか?。

     素人質問で申し訳ありませんがよろしくお願いします。

     

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    1. こんにちは。僕は冬季うつがすごいいので、断熱にとても気を使ってます。いろいろと対策を打っていますので、お時間あればこちらも参照ください。

      https://utubyoutaishoku.blogspot.com/p/diy.html


      二重窓については、9,800円でポリカボードで製作しています。これも効果大です。
      https://utubyoutaishoku.blogspot.com/2018/10/blog-post_16.html


      暖かさは居心地の良さにちょっけつしますので、頑張ってみてください!

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  6. 返信ありがとうございます。
    拝見したつもりだったのですが、工作ヘタで、内窓化は業者依頼しかないと思い込んでおりました。

    前レスも返信ツリー作成失敗で見苦しくなり、申し訳ありません。

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    1. ここにはもう一部屋あるのですが、そちらの部屋はポリカではなくテープルクロス用の厚手のビニールで内窓を製作する予定です。9,800円かかったのを1,000円で済まそうと思っています(笑)。

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