Bライフ小屋暮らしブログ--まとめ--
Bライフ?あまり聞きなれない言葉かもしれません。普通の社会生活を送っている方にとっては、なんだそれっ?て感じかもですね。
しかし僕にとっては、このBライフという造語、とてもとても
素晴らしい言葉なのです。ここ数年間、物凄く勇気をもらってきた言葉です。
うつ病で休職、退職、離婚までしてしまった人間にとって
決して大げさではなく、一筋の光明を与えてくれた強力な言葉。
そして僕自身も山奥での
質素な暮らしへのシフトを始めてしまったこともあって、今一度、このブログで
Bライフについて
再考してみようかと思います。
1 Bライフという言葉の出所
Bライフとは
寝太郎こと
高村友也氏が自身のブログで使い始めて
広まった造語です。主に小屋暮らしを始めた方々が
自分の生活を表現する形で用いられている言葉。
今の山奥での田舎暮らし自体も、このブログ自体も、Bライフという言葉から多大な影響を受けております。
僕のセカンドライフそのものが、どっぷり、この言葉に依存して成立しているような感じです。故に当然、貧乏ではあるのですが、今、心はとても穏やか。
さて、
どんな意味かをもう少し詳しく。高村氏の言葉を引用すると以下になります。
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“
安い土地を買って、そこにテントを張るなり、ダンボールハウスを作るなり、自分で小屋を建てるなりして住んでしまおうというライフスタイルです。
ホームレス以上、一般市民以下、......誰にも文句を言われずにいつまでも寝転がっていられるローコスト生活....
....ベーシックライフ....B級ライフ....ビギニングライフ....”
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ここで重要となるキーの部分がこれ。
「誰にも文句を言われずに寝転がっていられる」というところ。惹かれませんか?質素とかローコストとかいう点も重要ですが、第一目的ではないのです。それらは実現手段。
もう一度繰り返すと、目的は「誰にも文句を言われずに
寝転がっていられる」
環境を構築すること。
だからこの
怠惰な生活をどうやって実現していこうかというのが、Bライフの醍醐味なのだと勝手に解釈しています。
2 Bライフ的に生きるとは
生きていくためには
お金が必要になります。しかし
生きていくためだけに必要なお金は、Bライフ的な視点、つまり「誰にも文句を言われずに寝転がっていられる生活の確立」という視点に立てれば
たいしたことはないということに気が付くことが出来るように思えます。
月に20万、30万も必要ないのです。
東京のアパートに住んでいた時は
家賃と駐車場だけで毎月勝手に
7万円弱が出ていきました。そこに光熱費と通信費、交通費、食費、娯楽費などを加えるとやはり15万円くらいは必要だったかもしれません。
15万円必要ならば働く以外選択の余地がないのかもしれませんが、
もし6万円くらいで済むのなら無理して働かなくても良いのかもと、僕自身は思い始めるようになりました。
うつ病で休職していた時にこのことをよく考えていました。出来るなら、これからは無理して働くよりも、より
消費の少ない生活を選びたいと。
3 Bライフの形態
Bライフの形態は
自作の小屋暮らしに限られることはありません。ここでその数パターンの形態について触れておきたいと思います。
要は
土地と建屋をローコストで手に入れられれば良いわけです。ランニングコストという視点もありますが、ここに関しては後述したいと思います。
パターンは
ざっと以下の5つの形態。費用は
100万円~250万円。中には10万円で土地を買って20万円で小屋を建ててしまうというツワ者もおりますが、平均的には100~250万円とみておいた方が良いかと思います。
①自作小屋
②コンテナハウス
③トレーラーハウス
④中古別荘
⑤田舎の古民家
僕自身は
④中古別荘でBライフを実践中です。中古別荘でのBライフ生活を考えている方は別荘を選ぶ上での注意事項をこちらにまとめていますので参照してみてください。→
別荘生活、別荘ライフでの注意点。
3-1①自作小屋
土地を手に入れて自分で小屋を作るため
最も初期投資が安くすみます。土地50万円、建屋30万円、計80万円程度で完結。しかし電柱、井戸、などのライフラインも最低限必要になるのでプラス20万円。やはり
最低ラインは100万円程度かと思います。
ただ、そんなライフラインも不要。すべて自力で!という方々もおられます。おそらくはこの姿が究極のBライフかと思います。
Bライフの名づけ親である寝太郎さんは自作の小屋暮らしです。10万円かそこらで建ててしまったというツワモノ。だからそれだけ人気があるのでしょうね。
そんな
寝太郎さんの名著はこちら↓
その後に続け!と多くの方々がBライフを目指して小屋を建ててきたことは数多くのブログが証明してくれています。
ただ続いているのは数件ということも事実ではあります。
3-2②コンテナハウス
中古のコンテナ自体は20万円程度から手に入ります。搬送料が多少かかりますが、トータルは①の小屋と同程度、
計100円程度になります。
自作小屋と比較した場合のメリットは小屋は
製作期間に3~6ヶ月程要するのに対して、コンテナは始めから
完成している箱ということでしょうか。この
製作工程がないの点がメリットかと思います。
ただ格安の中古コンテナは腐食が激しいことは当たり前なので、購入以降腐食がどんどん進んでいくことを前提にいろいろと策は練っておく必要はあるかと思います。
枠組みだと割り切ってDIY前提で購入される方が良いのではないでしょうか。
3-3③トレーラーハウス
トレーラーハウスの場合、ある程度居住空間が出来ていますので直ぐに住めるのがメリットです。ただし写真のようなかなり古いものでも70~100万円くらいはしますので、①②に比べて50万円以上は掛ってしまいます。
また車両扱いにすれば
固定資産税も不用というメリットもありますが、実のところ小屋の固定資産も微々たるもの(5000円/年)ですのでメリットとは言えない感じもします。
僕は
中古の別荘に住んでいますが、
固定資産税は6,000円/年間です。別荘でもそんなものですので気にする額ではありません。
3-4④中古別荘
土地、建屋こみで100万円程度から手に入ります。①~③と大きく違うのは、極々
普通の住宅と同じ生活が送れるという点です。
トイレもあるし風呂もあります。ライフラインは全て揃っています。ただその分ランニングコストは掛ります。電気、ガス、水道で計9,000円/月くらいが最低ラインかと思います。また
管理費として4,000円/月程度が必要にもなります。
少し余談になりますが、
東京のアパートに住んでいる知人がガスをあまり使わないのに基本料金が取られるのはイヤだと言って昨年、
ガスを解約しました。
料理が必要な時はボンベのコンロ。風呂に入るときは近場のスパに通っていたようなのですが、それで
月にいくら浮くようになったのかと尋ねたところ、
チャラだと言っていました。
プロパンガスは料金が高めではあるのですが、代替手段にきりかえたところで、不便になるだけで、
お金はまったく浮かないということだと思います。
それに、例えBライフであっても
風呂ぐらい自宅でゆっくりはるべきだとも思います。今日、明日のキャンプではないという認識も重要かもしれません。
3-5⑤田舎の古民家
こちらも土地、建屋込みで100万円程度、もしくはもう少し安く手に入ります。しかし④の別荘地と違って、その
地域の情報を手にいれることはほぼ不可能です。ですので、住んでみないと
何が起こるかわからないという不安は残ります。
田舎というのは現代社会でも完全なムラ社会のようです。そこには長がいてその言いつけに従わないと
ムラ八分という...。
僕の知人にも古民家を手に入れた後、
村八分にあって苦しんだ方がいます。そちらの話はこちらを参照ください→
田舎暮らし、移住での村八分の現実
以上の5つのパターンがBライフを実現するために実現可能な形態かと思います。
4 小屋暮らしBライフの意外な盲点
小屋暮らしで有名なブロガーさんが千葉に小屋を建てて住んでいます。Bライフに詳しいかたなら知っているかもしれませんが、この方の生活は一見たくましく、メデイアへの露出も派手で感化された方も多いのではないでしょうか。
小屋暮らしを開始してもう4~5年になると思います。多くの小屋暮らしの方が2年ほどで消息を経ってしまう(ブログの更新が突然止まってしまう)中で、この点、本当にたくましいと思います。
彼のブログを読んでいると長く続く秘訣がなんとなくわかります。
それは、
無理をしないこと。
夏場の暑い時期は実家の盛岡の実家に帰省する。冬場の寒い時期も帰省。
要は春と秋の数ヶ月しか小屋では暮らしていないのです。この点はこれからBライフや小屋暮らしを始めようと考えている方は
深く考えておくべき点かと思います。
小屋暮らしが
長く続いている人は、二重拠点や旅に出るなど、
夏冬の辛さを回避する手段を持っているのです。こうなると実は非常に狭き門だとも言えるかと思います。
ローコストで暮らしたいから小屋暮らしを始めるのに
別の拠点が必要になってしまうのですから、結局
ものすごくお金が掛るような気がします。
5 結果として僕が選んだBライフのパターン
小屋暮らしには憧れていた時期がありました。しかし作りきれるかという点と、やはり上述した点、
生活の持続という点で断念しました。
ボロくても土台ができている中古の物件、それも思いっきり値段の安い別荘地物件を僕は自分のBライフ実践の場として選びました。
現在は山奥に移住してまだ3ヶ月なので、家の改修や改造に多少のお金を使っています。でも、これもあと数ヶ月で収束する予定です。その後は月に6万円程度の支出で暮らしていけるという感触も持っています。
6万円の支出では一般的なBライフではないかもしれません。でも都会での15~20万円の暮らしに比べたら十分にBライフなのだとも思っています。それに「誰にも気兼ねなく一日中寝転んでいられる」という点は完璧にクリアしてますから。
6 Bライファーと地域住民とのいざこざ
市街地に小屋を作っても、田舎に古民家を手に入れても、絶対に避けるべきは地域住民とのいざこざではないでしょうか。
寝転んで暮らすためのBライフが、
毎日ビクビクしながら不安と共に暮らすことになるかもしれません。
小屋を住宅街に建てて住民に総スカンを食ったり、結束の固いど田舎に越して村八分にされたり、こういう問題で悩んでいる方は本当に多いのです。
折角の移住先が試練の場、苦行の場となってしまいます。
そこでやはり強くおススメしたいのが中古の格安別荘。別荘地では地域住民との付き合いなど一切ありません。ただ例外として、住宅が密集している例外的な場所はありますので、その点はご自身の判断。
また毎月の管理費もゴミ収集や草刈、道路整備などに使われますので、寄り合いのように集まって何かしないといけない、ということも一切ありません。実に快適なのです。
7 持続可能な生活とは
話が重複しますが、Bライフは、2泊3日のキャンプではないということを再度念をおしておきたいと思います。
つまりは「持続可能な生活」という視点。エアコンも必要だし風呂も必要。携帯もネットも必要。水道もガスも電気もクルマも。そういった
現代のライフラインを備えながら、いかに節約していくか。ここがカギなのではないかと感じています。
全て排除してしまえば、
月2万円の生活も可能だとは思います。そういった苦行をあえて好む方がいても不思議ではありませんが、思い付きや刹那的な憧れだけで踏み出すべきものではないと僕自身はそう思っています。
8 先輩Bライファさん達の小屋での生活
ここに越してきて良くわかりましたが、急な冷え込みや、猛烈な暑さへの対処方法の存在は、かなり重要です。温暖な伊豆ではあるのですが、標高400メートルともなると、冬は氷点下まで気温が落ちます。
もし氷点下0℃の場所に自作小屋を建てたなら小屋の中に薪ストーブでもない限り寒くて眠りにつくこともできません。実際、薪ストーブを導入されている方もいますが、1万円程度の安価なものでは耐久年数が1,2年とも聞きます。
常に高熱にさらされていると薄い鉄板にはいとも簡単に穴が開いてしまうそうです。
ですので
キャンプ的なノリであれば1万円程度の
安価な薪ストーブでも良いと思いますが、住み続けるならば数年間は持つものを手に入れる必要もあります。自分自身もかなり調べていますが耐久性が数年以上あるものは20万円以上します。
9 暑さへの対処
寒さに対しては応急処置的に安価な薪ストーブを導入することでしのげるかもしれません。しかし夏場の暑さへの対応は自作小屋であっても、多少お金をかける必要があるのではないかと思います。
エアコンを設置するには20Aほどの電力契約は必要となりますが、多くの小屋くらしの方は5A~10A。またはソーラーパネルでの自家発電という形態。
自作小屋という自負が20Aを引きたくないという気持ちにさせるのかとは思いますが、小屋であっても十分な電力とエアコン。夢を壊すようで申し訳ないですが、必須だと思います。
10 どこに土地を見つけるか
別荘、古民家以外を選択した場合、土地を購入して住む場所を自前で確保していくことになるのですが、土地をどの地域にするかという点も非常に重要なファクターになります。
ツイッターのフォロワーさんに某地域に土地を購入して昨年小屋を建てた方がいました。技術も根性もあって動画の配信も素晴らしい内容だったので毎回全て観させてもらっています。
ところが、その土地はというと、
標高1,500mに位置する場所なのです。この標高だと0mの地域に比べて
10℃近く気温がマイナスになります。
11月の秋ごろ。東京では最低気温が9度ほど。でもここでは既にマイナス1℃になっていたのです。あまりの寒さに12月には作業を中断し半年間放置となっているようです。
1年の内、11月~4月までの半年間は作業も出来ないし、もちろんそんな環境なので住み始めても辛くて仕方がない状況になるであろうことは容易に想像できます。
Bライフということで安い土地を求めがちですが、気温は重要なファクターです。冬場でも
自分が耐えられる、いや、
快適に暮らせる場所であって始めてBライフが開始できると思った方が良いと思います。
11 小屋自体の耐久年数
小屋を製作される方は、その材料に高価な木材は使わないのが普通なのですが、ホームセンターで手に入るような
一般の安価な木材は防腐剤を毎年塗りこんだとしても直接雨に当る外壁部に関しては
5年が耐久年数と言われています。
外壁部分が腐食してくれば中にも侵食してくるでしょうし、何の補強もしなければ6,7年で倒壊する恐れもあります。
こういった点を考慮して耐久性のある
高額な木材を使用していれば良いのですが、小屋の製作過程では
とにかく安く済ませるという点に視点がおかれがちでしょうから後々大きな課題になります。
以上、雑多な内容になってしまいましたが、Bライフに生活をシフトしていくために考慮すべき点を、実際に山奥に住み始めた上で、感じている点のまとめとして紹介させて頂きました。
12 最後に
最後になりますが別荘地にはこんな感じの古い家が100万円程度から売り出されています。
土地と家をあわせて100万円。いろいろと直したとしてもプラス50万円。少ない消費で暮らしていきたい方には本当におすすめですので是非一考を。
そしてこれからもこのブログでは
中古別荘でのBライフ+α的な生活を紹介していきますので、是非是非、参考に。
伊豆の山奥別荘地への移住もお待ちしておりますよぉ。
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