別荘生活、別荘ライフでの注意点
少ない支出で暮らす、いわゆるBライフ的な生き方の場として別荘生活を選んでしまったわけなのですが、住んでみて事後に気付いたことも含めて、これから格安中古別荘を探そうと思っている方へ、別荘ライフの注意点、チェックポイントなどをお伝えしておこうかと思います。
以下、別荘の購入前の注意を重要度の高い順に列挙しています。
ただあくまで私見でして個人の趣向も当然入っていますので、そんなのどうでもいいという方もいるとは思います。その辺はご容赦ください。
①家への採光
別荘は山の中、森の中に立っていることが多いため、樹木に囲まれているケースは極普通のことなのですが、360度方向を10メートル以上の樹木に囲まれていたりすると流石に気がめいるように思います。以前180万円の別荘を視察に行った時に遭遇したのがまさにこんな感じ--360度の全方向が樹木に覆われている--だったのですが、別荘地に住んでみて改めて思います。
採光の問題は自力では全面的には改善できません。
業者に頼めば一本の倒木で3~5万円かかることもあります。つまりたった20本で100万円。100万円で所望の採光が取れればまだましかもしれません。40年も50年も経ってる別荘地の樹木は非常に手強いことをまず念頭に置くことをおススメします。
そのために、まずは光がある程度入る立地を選ぶこと。これはかなり重要だと思います。とは言いながら、僕の住処も半面は樹木に覆われています。完璧な彩光の立地はかなり高額になると思いますので、自分が住める程度で。
特に留意すべきは季節での差。夏場に陽が入っても冬に近づくにつれて、陽の昇る高さは下がってきます。高い樹木の上に顔を出していた太陽も冬には樹木の高さを超えないかもしれません。
ですので、夏場の彩光よりも冬場の彩光。季節によって太陽の昇る高さが大きく異なることにも留意することが大切。
②管理費(共益費)の月額
土地にも家屋にも管理費がかかります。法的な徴収の根拠は存在しませんが、これは一応払うべきとされているものですので普通は払います。が、管理費の発生は別荘生活のデメリットと考える方もいるかとは思います。僕の住んでいるところは月額にすると4,600円(土地=1,800円、家屋=2,800円)。土地は二区画分(160平米)の為、他のところの2倍になっています。家屋は2LDKですが床面積としては少し小さめなのでこちらは若干安くなっています。
この別荘地での80坪程の平均的な2LDKであれば月額3,800円程度くらい。
平均的な坪数(80坪程度)の場合に各別荘地の管理費にどれくらいの開きがあるのかを(伊豆方面の別荘地限定の話)紹介しておきますと、
最安値:3,500円
最高値:8,000円
あまり大きな差はないように感じるかもしれませんが、これは月額ですので年間で54,000円の開きになります。20年住むとすれば100万円以上の差額になります。
この管理費は住んでいる別荘地内で何らかの用途として使われるお金ですが、実のところそれは、はっきりとはしていません。道路整備だったり、樹木の伐採だったり、落ち葉の清掃だったり。もしかすると大きなプールの維持費だったり。
どこでも同じかと思いますが、管理組合なる場所で働いている人や役員などへの報酬が大きいのでは、と思っております。本当のところは知りませんが。
ということで、これは別荘地別に用途は異なっていて、結局のところよく分からないものなので安いにこしたことはないと思います。
8,000円/月払う別荘地だからといって特別良いことが起こるわけでもないのです。
別荘地の管理費がどんな用途に使われているかはこちらの記事を参照してください。→別荘地の管理費の使い道。
③駐車場の有無
敷地内に駐車場が無い場合でも、市街地と違い、その辺にクルマを駐車してしまうことは可能です。ただ敷地内に駐車場を設置できなかった理由はそれなりにあると思いますので注意は必要です。駐車場の無い別荘の多くは、道路から細い歩道に入って何十段もある階段を登ったり降りたりする位置に家があったりします。
クルマを使う主な理由は買い物ですので、毎回重い荷物を持って運ばなければなりません。住むとなればかなり辛いと思います。別荘にこもりっきりというライフスタイルの方でも灯油など重量で必須な買い物もあります。特に大変な思いをすると思います。
敷地内に駐車スペースが確保されていることは重要。
④光回線の有無
まだ④番目なのですが、この位置にもう光回線がきてしまいます。中古の別荘には物理的な問題はろいろあるとは思うのですが、お金と労力を割けばどれも何とかなってしまうものです。ただ光回線だけは個人の力ではどうにもなりません。電気、水道、ガス。例えばの話ですが、もしこれらのインフラが無かったとしても、業者に依頼すれば何とかなってしまいます。しかし、光回線は個人の力、個人のお金、あと何でしょうか、個人の熱意?、例えどんなに要望しようが、無理なものは無理なのです。
ここを手に入れた時点では光回線の開通予定を聞いてはいたものの確定ではありませんでした。もし回線が通らなくてもADSLやWiMaxなどで何とかなると当時は思っていたので、それほど重要視もしていなかったのです。
しかし、暮らしてみて感じることは、物凄く重要ということ。
山奥でのBライフ暮らし、お金を掛けない生活と言えば、畑やDIY、山菜取り、海に出て釣り...そんなことばかりをやって暮らすイメージが強いと思います。
確かにやっていますが、それらは平均にしてみると一日数時間程度なのです。ですので一日の内の残り10時間以上、お金をかけずに楽しいと思える何か別のものは必要になってきます。
光回線は月額5,000円程度。一日にすれば160円。たったこれだけで、山奥にいながらほぼ無料に近い膨大な数の映画、ドラマ、一般の方の投稿動画、その他もろもろ、ストレスなく観続けることが出来ます。
都会の方には普通のことなので、ちょっとピンと来ないかもしれません。しかし山奥でお金を使わないBライフ的生活基盤を構築する上では、かなり重要なアイテム。遠方の友達とSkypeでテレビ電話的な会話を楽しむことも出来ます。
重要度を④番目にしましたが、もしかすると①番目のような気もしています。後々、どうにもならないことなので、ここは是非重要視することをおススメしておきます。
ちなみに、今住んでいる別荘地は2つの市にまたがっているのですが、先に僕の住んでいる市側に光回線が開通しました。反対側の市は来年の4月に開通が予定されています(おめでとう!!)。
別荘地のホームページからこんな情報を収集しておくことも大切なことかと思います。
⑤道路事情
家から街へ出るための道路の状況もかなり重要だと思います。山奥の別荘地。どこでもぐにゃぐにゃ道だとは思うのですが、未舗装(アスファルトで舗装されていない)の道が主要の通路の場合は、候補から下げた方が良いと思います。
僕自身は働かない生活を実践中ではあるのですが、それでも週に何度かは街にでます。長く住むのであれば、キケンなところは避けるにこしたことはないのです。
⑥両隣の有無
広い別荘地。膨大な敷地面積にも関わらず、たまに数件の別荘が密集して建っている場所があります。現在は別荘として使われている場合であっても将来的には移住し、定住者となる可能性もあります。密集している場所は避けた方が良いと思います。
都会のアパート暮らしのように、物音を立てずに暮らしていかなければならないとしたら、この暮らしの価値は半減してしまうかもしれません。
⑦気温
これこそ個人の主観になってしまいますが、なるべくなら暖かいところが良いと思います。つまり標高が高過ぎないところ。1,000メートルクラスの山奥になると冬場はかなり寒いと思います。ここは400メートル。今年の冬は最低気温がマイナスになった日は数日だけでした。
伊豆を選んだのも寒さに弱いことを認識しているからです。
⑦電波状況
携帯電話の電波、テレビの電波が入るかどうかは気になるとは思いますが、これは③に上げた光回線が通っていれば解決してしまいます。山間部は10メートル移動しただけで突然電波の入らない場所になったりもします。天候にも影響されます。けれどネットが通っていれば携帯の電波塔を無料で家の中に設置(auフェムトセル)することも出来ます。僕はテレビはほとんど観ませんがネット経由で観ることも出来ます。ですのであまりこだわる必要はないと思います。
⑧市街地までの距離
これは⑤の道路状況が普通であれば、特に問題視する必要もないと思います。ここはたまたま街まで20分程度で出られる位置にありますが、多分30分でも問題だとは感じないと思います。欲しいものはネットで注文できる時代です。それに好んで山奥に住み始めたのですから頻繁に街を徘徊する必要もないのです。
以上、雑多になりましたがBライフ用の別荘探しでのチェックポイントを並べてみました。個人的な趣向も含まれていますが参考にして頂ければと思います。
別荘そのものは築年数や見た目、立地、そして値段、いろいろと探す条件が異なると思いますが、上述した内容は落とし穴であったりしますので、少しだけ気にかけてみてください。
また未登記物件の購入はとても危険ですのでくれぐれも気を付けてください。
こちらの記事も参考に→
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